Science to Supersize Understanding

レーザーとグラフェンで陽子を1億3200万電子ボルトまで加速

日本の研究チームが、極薄の標的を使ったレーザー実験で陽子の最高エネルギーを測定した。移動する電場が加速を長引かせた可能性をシミュレーションが示す。

図中に文字を埋め込んでいない独自の模式図。左から右へ、レーザーパルスが宙に張ったグラフェンに当たり、電場の領域が進む間に加速された陽子が検出器に達する。
解釈を示す模式図。左からレーザー、グラフェン、伝播する電場、検出器。陽子の最高エネルギー132 MeVは測定値で、電場の動きと加速時間はシミュレーションによる。
画像: SUPER SCI-Z — 独自制作の編集用模式図

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SUPER SCI-Z 編集分析

レーザーのパルスが、宙に張ったグラフェンの層からなる標的に当たった。グラフェンは炭素原子1個分の厚さのシートである。このパルスは、正の電荷を持つ粒子である陽子を、測定上の最高値で132メガ電子ボルト(MeV)、すなわち1億3200万電子ボルトまで加速した。このエネルギーは光速の半分に近い速度に相当する。Takumi Minami、Che-Men Chu、Kentaro Sakaiらが学術誌『Progress of Theoretical and Experimental Physics』に発表した成果は、比較的長いレーザーパルスのこの分野で実験を前進させた。患者の治療に使える粒子ビームができたわけではない。

電子ボルトは粒子の規模でエネルギーを表す単位だ。標的では、複数のグラフェン層が小さな隙間に張られていた。レーザーで強い電場を生み、陽子がエネルギーを得る時間を延ばすことが狙いだった。

大阪大学で研究者らは、グラフェン4層、8層、または16層の標的に、約1.5ピコ秒続くパルスを照射した。1ピコ秒は1兆分の1秒である。飛跡検出器が粒子の残した痕跡を記録し、分光器が信号をエネルギー別に分け、画像に適用した機械学習(データ中のパターンを学ぶ計算手法)が高エネルギー陽子のまれな飛跡の識別を助けた。最高の測定値は132 MeVだった。

提案された仕組みの説明は二次元のシミュレーションに基づく。レーザーが標的の一部をプラズマ、つまり原子から離れた電子と正の電荷を持つイオンが共存する電離物質に変えた後、電場の領域が材料の中を進み、3ピコ秒を超えて陽子を押し続けるという。「電場をサーフィンする」とは、粒子が加速される領域にとどまることを表す比喩だ。電場の動きは計算されたもので、直接撮影されたものではない。

日本の量子科学技術研究開発機構の発表文には、個人の記者名は記されていない。同機構は132 MeVを比較的長いパルスの部類での記録と呼ぶ一方、異なる条件の短パルスレーザーで得られた150 MeVにも言及している。したがって132 MeVは無条件の世界記録ではなく、二つの数値から装置の効率を直接比較することもできない。

実験は、この構成で一部の陽子を高エネルギーまで加速できることを示した。ただし、臨床に使えるほど粒子数が多く、均一で制御可能なビームは示されていない。最高エネルギーの陽子からなる小さな集団の粒子数は、比較対象の研究よりはるかに少なかった。次に重要なのは、十分な数の陽子と実用上役立つビームの品質を確保して加速を再現し、追加測定によってシミュレーションが予測する移動電場を確かめることだ。

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要点

  • 測定された陽子の最高エネルギーは132 MeVで、光速の半分に近い速度に相当する。
  • シミュレーションは、移動する電場が加速を長引かせた可能性を示す。
  • 高エネルギーに達した陽子は少なく、臨床用ビームは実証されていない。
主要資料Progress of Theoretical and Experimental Physics (Oxford University Press)

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