一回ごとの呼吸は脳波の形と連動する

16人の頭蓋内記録で、呼吸の形と神経振動の周期ごとの結合が示されたが、因果関係や発作予測は確立されていない。

Pessoa usando sensores de eletroencefalografia para registrar a atividade elétrica cerebral.
画像: Anders Sandberg, via Wikimedia Commons
SUPER SCI-Z 編集分析

呼吸は脳内で均一なメトロノームとして働くわけではない。16人の記録では、一回ごとの吸気と呼気の長さ、非対称性などが、神経振動の形の変化と対応した。神経振動とは、神経細胞集団の電気活動が示す周期的変動である。中心的な結論は、毎分の呼吸数よりはるかに細かな時間的関連があることだが、呼吸の形が対応する脳波を引き起こすとは証明していない。

カリフォルニア大学サンディエゴ校(University of California San Diego、略称 UC San Diego)の Eena Kosik-Rose が Bradley Voytek らと研究を率い、Journal of Neuroscience に発表した。UC San Diego Today の機関記事は Christine Clark が執筆し、Medical Xpress では大学提供の記事を Sadie Harley が編集、Robert Egan が審査した。治療抵抗性てんかんの臨床監視中に得た三つの頭蓋内脳波データを解析した。頭蓋内脳波は脳内電極で電気活動を記録する侵襲的手法である。

研究者は一呼吸ずつ、鼻の気流と胸腹部の動きを局所場電位と比較した。局所場電位とは、電極付近の神経細胞から集約された電気信号である。感情や記憶などに関わる辺縁系と大脳皮質のチャンネルで、呼吸波形と神経周期の形の結合が見られた。この方法は毎分呼吸数の平均が消してしまう差を捉える。ただし参加者は一般人口の標本ではなく、電極位置も実験目的ではなく臨床上の必要で決まった。

著者らは、てんかん患者が直ちに明らかな原因なく死亡するてんかん突然死と、睡眠中の乳児が原因不明で死亡する乳幼児突然死症候群の将来研究を挙げる。現在の研究は警報、バイオマーカー、治療を提供しない。証拠が支持するのは侵襲的監視を受けた患者での精密な呼吸–神経結合であり、因果、診断、呼吸による一般的な脳の随意制御ではない。平均値に隠れた身体と脳の橋を示す点で重要だが、健康な人や臨床事象で非侵襲的に再現できるかが決定的な不確実性として残る。

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要点

  • てんかんのある16人で呼吸と脳活動を比較した。
  • 各呼吸の形は神経振動の形と関連していた。
  • 因果関係も突然死や発作の予測も証明していない。
主要資料Journal of Neuroscience