真核生物の生育温度限界を引き上げたアメーバ
Incendiamoeba cascadensisは63°Cで分裂し、64°Cでも活動を続ける。核を持つ細胞が、この集団には極端だと考えられてきた温度でも機能できることを示す結果だ。

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ラッセン火山国立公園のHot Springs Creek近くにある、中性pHの地熱性支流から分離されたアメーバが、真核生物の新たな温度記録を打ち立てた。Incendiamoeba cascadensisは63°Cで分裂する。64°Cでも移動して餌を捕らえるが、この温度での分裂は確認されていない。この発見は9月22日、Cellにオンライン掲載された。
この結果が重要なのは、真核生物の細胞には核と細胞小器官があり、それらの構造がタンパク質、膜、協調した細胞内輸送に依存しているためだ。これまで、真核生物の既知の生育上限は紅藻や菌類で約60°C、アメーバの記録は57°Cだった。したがって新種は、この種の細胞構造が単に持続するだけでなく、子孫を生み出せる温度域を広げたことになる。
一時的な活動と生育を区別するため、H. Beryl Rappaport、Natalie Petek-Seoane、Tomas Tyml、Felix Mikus、Angela Oliverioらは微生物を分離し、異なる温度で培養した。それぞれの条件で分裂、移動、摂食を観察し、より厳しい熱にさらした後には細胞が機能を回復するかを調べた。この一連の操作により、63°Cでは生育が実証され、64°Cでは行動と摂食だけが確認された。
研究チームは細胞応答と遺伝子発現、つまり高温下でどの遺伝子の利用が増減するかも調べた。DNA修復、細胞内の物質輸送、タンパク質の維持との関連が見つかった。これらの測定は熱ストレスに対する協調的な応答を示すが、それだけで観察された耐熱性を担う単一の適応を特定するものではない。
このアメーバは、記録に生態学的な意味も加える。高温環境に適応した好熱性細菌を食べる微生物捕食者だからだ。その存在は、地熱環境が耐性のある生産者や分解者だけでなく、単細胞真核生物を中心とする捕食関係も支えられることを示している。
研究中の最高温度を解釈する際には、重要な限界がある。細胞は70°Cに短時間さらされた後に回復したが、その温度で生育したという意味ではない。データは実験室で維持された1種だけに基づいており、その能力が自然環境でどの程度再現されるのか、どの仕組みが不可欠なのかは今後調べる必要がある。確実な前進はより限定的で、63°Cで分裂し、64°Cでも移動と摂食が続いたという点だ。
要点
- Incendiamoeba cascadensisは、63°Cでの分裂が実証された初のアメーバである。
- 64°Cでは移動と摂食が見られたが、生育は確認されていない。
- DNA、細胞内輸送、タンパク質に関わる応答は関連を示すもので、単一の原因が確立されたわけではない。

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